2017年6月28日水曜日

惰性と戦う

育児休暇を初めて1月半。
次女もすこしずつ顔立ちが「赤ちゃん」になってきています。
こういう変化を日々見ることができるのも幸せなことです。
(わかりにくいかと思いますが、「新生児」でなく「赤ちゃん」の顔なのです。)
とはいえ、やはり母ちゃんが一番。自分が世話しているとすぐに大泣きします。
がんばれ、パパ。がんばれ、娘…。仲良くしましょう。


さて、2冊の本を読んで感じたことをまとめていきます。

英語教育 ゆかいな仲間たちからの贈りもの2
編著 菅正隆・中嶋洋一・田尻悟郎(日本文教出版)

英語教育7月号(大修館書店)


まず、これらを読んで、共通してハッとさせられたことがあります。
それは自分の授業に「惰性」がないかどうか疑う必要があるということ。

1「英語教育 ゆかいな仲間たちからの贈りもの2」

この本は前作同様、読みやすい会話文形式で書かれており、その内容は大きく頷けるものだったり、胸に刺さるものだったり、本質をついていて読んで満足感がとても大きかったです。以下、そこから自身の授業を振り返り、思ったことを簡単にまとめておきます。

(1)生徒の知的欲求をかきたてる問いかけ・テストのありかた
文法項目の導入やドリル学習、また、その後のコミュニケーション活動であっても「正しい英文」の結果にフォーカスが当てられ、どのように学んだことを整理したか、あるいは活用してコミュニケーションをとったかという「思考・判断のプロセス」がその影に隠れがちであるように思います。「授業者は教えるのでなく気づかせる」という視点をもう一度授業内の活動の一つ一つに入れてみようと感じました。

(2)教科書に限界はない
「授業数に対して教科書のボリュームが多く、最後まで教科書を終えれるか不安…」といった声に対するアドバイスがこの本には書かれていました。
正直そういった不安はあまりなく今まで授業してきたのですが、やはりそのアドバイス一つ一つは的を得たもので共感できるものは多くありました。
ドキッとさせられたのは、どちらかといえば「教科書内容」のほう。
自分はできるだけ教科書の内容理解について深くやっていこうと努めていたつもりでした。訳して解説して終わり、ではなくリスニングで概要理解→音読練習・発問で理解を深める→自分の表現につなげるという流れをとるように工夫しているつもりですが、その流れは教材研究を徹底することでもっと変えられると、いやこれは変えていかなければならないと感じました。教科書は「素材」という宝の山。「この単元の内容は少し扱いづらいな」と感じてしまった時こそ自分の教え方を変え、生徒の力をさらに伸ばせるチャンスだととらえていこうと改めて思いました。
「教科の論理」と「生活の論理」という表現が本書には出てきます。自分には「生活の論理」を伸ばしていかないといけないなと。この2つをバランスよく授業にちりばめることを意識していきたいです。

(3)授業スタイルについて
自分はこれまで授業でワークシートを中心にした授業を進めてきました。
(今度そのいくつかをアップしようと思います。皆さんの感想もいただけたら嬉しいです。)
もちろんねらいがあってのことなのですが、それも忙しい毎日に追われてしまうと決まったフォーマットで作成してしまいます。それこそ「惰性」だなと。
自分の授業スタイルにおける「不易と流行」ではないですが、残す部分と手直しする部分を見極めていく必要があります。
本書では「教師はチョーク1本で授業ができないと」、「プリント学習は、文法や語彙などを断片的に、そして一時的には記憶できるけれども、それが総合力につながらない」と述べられています。
たとえば、ワークシートが使えないなら、チョークと黒板のみでの授業になったらどうだろうか?自分のワークシートの構成はどうだろうか?と考えるきっかけになりました。
また、「教師はチョーク1本で…」とありましたが、それは自分の板書の内容、レイアウトをそのまま生徒に書き写させることにはつながらないと思います。本書にもありましたが、ノート指導を通した生徒の学び方指導につなげていくことが大事なのだと思います。
そのためにどう自分のスタイルを変えていくか、考えるのが楽しみです。

この本にはたくさんのドッグイヤーが付きました。
絶対読み返すことになると思います。おすすめの1冊です。



2 「英語教育 7月号」

(1)「無理なくできる 夏休みの課題づくり」特集
夏休み課題の意義を深く考えるきっかけになりました。正直なところ、1学期の間に学んだことを忘れてしまわないようにしっかり復習するため、といった程度のとらえだったのですが(もちろんこのねらいは非常に重要ですが)、2学期以降の授業とつなげ、発展させることのできる夏休み課題を考えるべきであるという記事はとても勉強になりました。そのためには、教科書内容(できれば3学年分)読み込んでおいて見通しを立てやすい状況を作る必要があるなと感じました。大変な作業ですが、上述の「教科書に限界はない」にもつながっていくことだと思います。
ペアやグループで取り組む課題というアイデアもありました。例えば、勤務校の社会科は夏休みの課題として例年、新聞づくりを課しています。このようなプロジェクト型のものも知的欲求をくすぐるのかなと思いました。
いずれにせよ、夏休みの課題は夏休み明けのテスト等の評価材としっかりリンクさせていかなくてはいけないと思うので、「あ、これ面白そう!やってみよう!」のまえに見通しを立てられるようにしないといけないな、と。

(2)特別記事「小学校・中学校の新学習指導要領が目指すもの」
この記事はとてもありがたかったです。やはり今後に向けてしっかり整理しておかなくてはいけないと思っていたので。平木先生のご説明はいつでもシンプルで分かりやすいです。
5つの領域が示されましたが、これは個人的にはとても大きな変化だと思っています。以前の記事で触れた、「思考力・判断力・表現力」の評価に伴ったものになってきているのではないかと思います。評価規準の作成、評価方法等の工夫改善のための参考資料のような今後出されるであろうと思いますが、しっかり理解を進めていきたいと思います。
また、中学校にも「授業を英語で行うことを基本にする」ことになりそうですが、これは自分の中で「教室内の生徒の使用言語を英語にする」、もっと言うと「生徒の英語使用をもっともっと増やす」と解釈しています。たぶんこれはあってると思います。できるように頑張ります。

(3)Bringing culture into the language classroom
英語という言語や言語技術のみを教えることへの注意喚起だととらえました。あたりまえのことですが人間的でコミュニカティブな部分も英語の授業では大切にしないといけません、ということを再認識。






書くことで頭も整理されていくのがわかりますが、慣れてないので遅い遅い。
このスキルも鍛えておきたいところです。

2017年6月24日土曜日

新鮮な日々

こんにちは。久しぶりの投稿です。
タイトル通り新鮮な日々を過ごさせてもらっています。


どういうことかというと、5月に2人目(娘)が生まれ、夏まで育児休暇をいただいています。
学校の先生方、保護者の皆様、そして生徒のみんなには迷惑をかけてしまっていると思います。
そんな中、休暇をいただくことを事前に相談していた同僚の先生方には「気にせずしっかりパパしておいで」「学校のことは気にせず頑張れ!」とありがたい言葉をいただいて、本当に感謝しています。今度同じ状況の先生がおられたら、自分もこういう言葉を伝えたいと心から思います。


さて、赤ちゃんが生まれて1月半が経ちました。少しずつ慣れてきた…のでしょうか。
1人目の時は、ほぼほぼ妻に任せてしまっていたので(オムツ替えとかはしていましたが、とはいえ申し訳ない)、日々勉強です。

子どもが2人になるとバタバタします。
先ほど、「慣れてきた」と書きましたが、それは「テキパキとこなせるようになった」、「スーパーイクメンパパになった」というわけではないわけで…

つまり、少しずつ「子育ての大変さ」がわかってきたということかなと思っています。
とはいえ、妻の力を借りてそのスタートラインに立ったくらいなんですけどね。

以前、こういうブログの記事を読んだことがあります。

まさにその通りで、
今まで教員として、それなりに忙しい(もちろん充実しているのでクレームをつけているわけではありません)時間を過ごしていましたが、子育ての忙しさはその質が明らかに違う。
計画通りに物事が進まないのです。
その証拠に今子どもたちが昼寝中に記事をあげようとしたら、3歳の長女があっさり起きてこっちにきました笑

そしてその理解こそが「子育ての理解」につながっていくのだと思います。
子どもも、まだまだ小さく、ピュアです。邪魔しているわけではないので。

何より、自分の子どもに関われる時間がたくさんいただけている今の状況に改めて感謝です。子どもはかわいい。

ここで得る経験、磨かれる感性は復帰後生徒たちに伝えたいと思います。
「関わりあう」ことの大切さとありがたさを。

育児休暇はお盆までの予定です。
一緒に伸びていこうと思います。


さて、学校に行かなくなってからの数日(まだ妻と次女は入院中なので家には自分と長女のみの生活でした)、気力・体力の衰え(というかだるさ?)を感じるようになりました。
それだけ、学校で働くということは、想像以上に気を張り、体力を使う場所なのだと再認識させられました。

また、最近再び学校で教えることへの緊張、不安が出てきたように思います。
「何もしなかったらヤバい!」と。

早朝(子どもが起きる前)、昼寝の時間、夜中(子どもが寝た後)に
少しずつでも体力づくりと自己研鑽をしておこうと思います。
子どもがいることなので、まずは子育て優先ですが。
復帰した後も迷惑はかけられないので。

最近ほったらかし休止中だったこのブログも、日々にハリを与える意味も込めて更新していけたら…いいなと思います(説得力はない)。

まずは1冊、本を読みました。
感想を後ほどのせようと思います。






ps
初めて担任した生徒がこの4月から高校等を卒業し、新たなステージに立ち始めました。
色々な教え子から、連絡、報告をもらいました。元気をもらった気分。
来年度は成人式。時が経つのは早いですね。